バレエ作品

   Ballet

 


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(a) 幻想的バレエ 「輝夜姫」 (全2幕)

バレエ、日本太鼓、打楽器群、   雅楽合奏のためのー(1985)Op.56b 
"KAGUYAHIME (Die nachtglaenzende Prinzessin)" -fuer Ballett、japanische Trommeln, Schlagzeug und Gagaku-Ensemble-
上演時間:第1幕・ca. 40'/第2幕・ca. 35'
        


◆このバレエは数多くある石井作品の中でも最も特異な編成によるもので、また最も成功した作品の一 つと言えよう。初演は1985年東京で「スターダンサーズ・バレエ団」によって行われたが、1988年に世 界的な振付師イリー・キリアンと作曲者との出会いから独特な東西両芸術による幻想的な舞台が創造され劇的な成功をおさめた。 

 この〈キリアン・ヴァーション〉は、これまで世界各地で100回になんな んとするライブ公演が行われ、 そのハイビジョンによる映像化にも成功、 これも全世界でTV放映され ている。 1988年「オランダ・フェスティヴァル」のオープニングとして行われたヨーロッパ初演以来の スタッフ、出演者は次の通り。振付:イリー・キリアン,バレエ:ネザーランド・ダンス・シアターバ レエ団(オランダ)、指揮:石井眞木、演奏:雅楽合奏(芝祐靖、宮田まゆみ、八百谷啓)、太鼓:近 藤克次(鼓童)、太鼓+打楽器:サークル・パーカッション(オランダ)。
 物語はよく知られている「竹取物語」であるが、川端康成が編纂、現代語訳した『竹取物語』と、山形県最上村に 伝わる語部(かたりべ)の『かぐや姫』(収集・編纂:榛谷泰明)を参考にして作曲者によってバレエ台本が 書かれた。

出版:MOECK-VERLAG(Celle/ドイツ)
CD:CRP-CRPCD-01(Den Haag/オランダ)/fontec(日本):FOCD3173

※解説

 


(b) バレエ音楽 「梵鐘の聲」

− 平家物語より − (1998)Op.108
(全3幕 プロローグ、エピローグ付)
Ballet music "BONSHO NO KOE (Voice of temple bells)" 
(three acts) -from Heike epos- (1997) Op. 108
[Commissioned for the opening of NEW NATIONAL THEATRE TOKYO]
演奏時間:ca. 180'

◆この作品は、新国立劇場開場記念公演/創作委嘱作品として作曲され1998年2月2日〜3日、新国立劇場
(オペラ劇場)で初上演された。 「平家物語」によるバレエ音楽を書くにあたって、先ず作曲者の念頭 に浮かんだのは、琵琶法師の語りによって構成された叙事詩の象徴するところを音楽の創造に転化して みること、すなわち、起承転結が連なる「絵巻物的構成法」だった。

 しかし例えば、主役である清盛の 音のモティーフが作品全体を統一するかのように見え隠れするが、このことは、日本的な絵巻物的構成 法に拮抗する西欧的な劇的な要素も存在していることを意味する。いわばここには東西の構成法の共生 があり、そこから一つの音世界を創造しようとする意図が見える。作曲者はあえてこの題材に通常のオ ーケストラ編成で作曲し、日本の伝統楽器の使用を避けているが、例えば、第1幕の祇王の場面では、 現在まで雅楽に伝承されてきた平安中期から鎌倉時代の「今様(いまよう)」(白拍子がこれを歌い舞っ たという当時の流行歌)の旋律<具象性>が出てきたりする。

 このいにしえの極めて美しい旋律をとり まく響きは、西欧技法で抽象化されて展開する。これは西洋型のオーケストラによる音響の抽象性と具 象性の共生のスコアである。タイトルにある「梵鐘」が響く個所では、文献に残る<木に葉の落ちる秋 の物悲しい大原の山寺の梵鐘>に近い響きと思われる梵鐘(平調)を使用しているが、数多くの梵鐘が あちこちで響く場面では、京都の複数の寺院の梵鐘を中心に合成したテープが使用される。

 この初上演 は、バレエ台本、振付、演出:石井潤/新国立劇場バレエ団/指揮:高関健/東京交響楽団で行われた。

※解説

 


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